知的生活

智場webの対談の冒頭にこんなことが書いてある。

梅田望夫(以下,梅田)── わたしは今年45歳になるのですが,自分の来し方を振り返れば,まずはサバイバルするための資産作りをファースト・プライオリティ(最優先事項)に置き,それがある程度セキュアーになってから自分の知的生活を楽しもうという生き方を,かなり戦略的に追求してきました.『知的生活の方法』(渡部昇一)や『知的生活』(P・G・ハマトン)には「資産がなければ知的生活は送れない」というテーゼがありますが,そのためのお金をどこから持ってくるか.これを若い頃からずっと考え続けてきました.結局,大学や研究所に勤めてお金を稼ぎながら「知的生活」を送るか,まずはビジネスで稼いでセミ・リタイアしてから,経済的な独立を基盤に「知的生活」に入るか,そのどちらかしかないと結論づけて,後者の道を目指して歩いてきたのです.

梅田さんの言葉をお借りするのはおこがましい気がするけど、私も同様に様々な本から影響を受けながら戦略を考え続けて、その結果として後者を選択し、現在はその途中にいます。というか大学院をドロップアウトしたときからこれに変わりました。公言したことはなかったかも知れないが、目標も期限も決めてある。最近このことについて特に考えさせられる出来事がありましたが、それについてはあとでも書かない。私の行動規準がわからん、と思っている人には少し参考になるかも。

RailsConf2006 Saturday Morning

疲れがたまって集中できなかったかも知れない。Planet ARGONの人のInternatinalizationの話をきく。
午前中最後のBBCの番組表をRailsで作ったよ、というセッションがおもしかったが、このコマは他の2つも面白そうだった。行きたいのがかぶりがちになるのは仕方がないとして、やはり終わったあとで議論できる人間がいないとキツイ感じ。

RailsConf2006 Saturday Afternoon

Rick Bradleyの"Enterprise"のセッションがすごかった。J2EEを置き換えたら10万行のJavaソースコードとXMLが4000行になったよという内容、と書くと身もフタもないけど、その間にチームが手に入れた価値(9人のJ2EEチームがagile&dynamicに目覚める)というのがとても重要で、非常にうらやましい事例だと思う。結果的にそれまでバラバラだったランチもいっしょにとるようになった、とか言ってた。あと、DDDじうやうらしい。Analysis PatternとかDDDに出ている内容をコードに落し込んでいって、acts_as_fowler(ちょwww)というpluginにまとめてあるらしい。
そのまま部屋を移動しないでいたら始まったMigrationのtestの話はなんだかよくわからん。
Mike Clarkの解説はやはりとてもわかりやすい。
最後のNatの話は、去年のRubyConfとほぼ同じ。あまり理解できないのも同じ..。

RailsConf2006 Saturday, Keynote

Davidによる基調講演。内容は2週間前のRubyKaigi2006のものとほぼ同じ。ただし時間が長いのと、しゃべりが本気モードで速いのとでdetailが大幅に強化されていて、コードの量も増えている。ActiveResourceの開発も(2日前に)始まったらしい。
プレゼンはRubyKaigiでの日本語字幕(?)を残したままでやっていた。ちょwwww。
確かに前日に本人に内容をきいてみたときもスライドも使いまわしできて準備が楽だと言ってたけど..。つい最近やった講演と全く同じ内容でもこの会場に来ている500人以上の人はほぼ誰もその存在を知らない、blogには日本語での情報しか流れていないからまだ誰も気がついていない、だから日本人以外にはまだsecretなんだ、って言ってた。それはそれでいいけど、日本からの情報発信という意味ではあまりうれしくない事態なのかも知れず。
私は最近までDavidはmarketing wizardで、Railsは彼のその力が最大限発揮された結果なのだと思っていたけれど、それも間違っていないがやはり彼はhackerなのだ、と思うようになった。しばらく目の当たりにしてすごさを実感したと思う。

アメリカ人の体力

私が参加してるようなgeek系のカンファレンスに来るといつも思うのだが、こっちの(USの)連中の体力には限界というものがないのだろうか。奴ら本当に果てしなくhackしてるように見える。ものすごく差を感じる。
今回も朝の8時から朝食がオープンして、あーだこーだ言いながら9時からセッション開始、午前中3本、ランチ挟んで午後から4本、ディナを食べたあとにkeynoteがある(昨日はその後さらに_whyのliveがあった)、という感じで午後9時過ぎまでびっちり入っている。日本人は4人とも(masuidriveさんが書いてるように)もうくたくたになってしまって2日目の午後くらいから集中力がない、みたいな感じになってるのに、こっちの連中はケロっとして議論を続けている。こういうの見てると日本人がhard workだとかいうのは嘘なんじゃないかという気がしてくる。日本でのふだんの仕事でもこんなに長時間集中し続けることはないからなあ(と言い切ってしまうといろいろ怒られそうだが)。
などということを考えつつ夜中に目が覚めて2時過ぎにふとホテルのロビーに出てみたら、まだ大量のRubyist(あるいはRailer)が起きて議論を続けていた。確かにこれだけたくさんの同志が一同に会する機会は貴重なものではあるけど、もう2日目の夜なのにこの勢いがとどまるところを知らないというかチャンスを逃さないというか。こいつらにはぜんぜんかなわない、というのをひしひしと感じる。昔の日本人はよくこんな奴らと戦争する気になったなあ。まあ体力だけの問題でもないんだろうけどね。