『More Joel on Software』
- 作者: Joel Spolsky,青木靖
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2009/04/09
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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全記事がblogで公開されているとはいえ、こうやって1冊の本にまとまると、記事の分類や単純な時系列ではない並べ方などにストーリが生まれるのでそれだけでも新たな発見があり、これが日本語でまとめて読めるのはとてもうれしいです。今回は「マネジメント」「プログラマを目指す人へのアドバイス」「デザインの力」「大規模プロジェクトの管理」「プログラミングのアドバイス」「ソフトウェアビジネスを始める」「ソフトウェア会社の運営」「ソフトウェアのリリース」「ソフトウェアの改訂」と9つのテーマで全36章の各記事が分類されています。
オンラインで読んだときにもすごく強い印象が残っている『第1章 はじめてのBillGレビューのこと』最初の章の最初の読み物になってるのがいいですね。他にもお気に入りのエピソードはたくさんあるのだが、日頃ブラウザの挙動に頭を悩ませているウェブデベロッパには『第17章 火星のヘッドセット』とか、ハンガリアン記法が世間には間違って伝わってしまったことを思い出させてくれる『第23章 間違ったコードは間違って見えるようにする』など、ものすごく深いレベルで技術に精通していないと書けない内容でこのあたりがJoel on Softwareのいちばん美味しいところだと思う。プログラマの生産性という古くからある問題に鋭く切り込む『第26章 ソフトウェアにおける高音域』も彼にしか書けない。
とまああらためて私が言うまでもないんだけど、いちいちあげていったらキリがないくらいそれぞれが面白い。もとからボランティアでJoelの記事をたくさん翻訳していた青木さんなので訳も大変安定していて素晴しく、これでまた多くの人がこの魅力的なエッセイに接っすることが出来るというのは本当にめでたいです。
関連
この日記で取り上げたJoel on Software関連の記事。
- 『Eric Sink on the Business of Software 革新的ソフトウェア企業の作り方』(この本も青木靖さん訳、本書の24章はこの本の序文)
- Joel Spolsky著, 青木靖訳『ソフトウェア開発者採用ガイド』
- Joel Spolsky編『Best Software Writing』の青木靖さんによる邦訳が出るよ!
- 技術系オススメ洋書『User Interface Design for Programmers』(これもJoel本
- Geek映画?『Aardvark'd: 12 Weeks With Geeks』を見た(Joelの会社FogCreekの様子を知りたいなら)
- Joel on Softwareの邦訳がついに出版!)