『More Joel on Software』

More Joel on Software

More Joel on Software

まだ書店配本前ですが訳者の青木靖さんから頂きました。『Joel on Software』『BEST SOFTWARE WRITING』『ソフトウェア開発者採用ガイド』に続いて4冊目のJoel本も邦訳出来。素晴しいです。
全記事がblogで公開されているとはいえ、こうやって1冊の本にまとまると、記事の分類や単純な時系列ではない並べ方などにストーリが生まれるのでそれだけでも新たな発見があり、これが日本語でまとめて読めるのはとてもうれしいです。今回は「マネジメント」「プログラマを目指す人へのアドバイス」「デザインの力」「大規模プロジェクトの管理」「プログラミングのアドバイス」「ソフトウェアビジネスを始める」「ソフトウェア会社の運営」「ソフトウェアのリリース」「ソフトウェアの改訂」と9つのテーマで全36章の各記事が分類されています。
オンラインで読んだときにもすごく強い印象が残っている『第1章 はじめてのBillGレビューのこと』最初の章の最初の読み物になってるのがいいですね。他にもお気に入りのエピソードはたくさんあるのだが、日頃ブラウザの挙動に頭を悩ませているウェブデベロッパには『第17章 火星のヘッドセット』とか、ハンガリアン記法が世間には間違って伝わってしまったことを思い出させてくれる『第23章 間違ったコードは間違って見えるようにする』など、ものすごく深いレベルで技術に精通していないと書けない内容でこのあたりがJoel on Softwareのいちばん美味しいところだと思う。プログラマの生産性という古くからある問題に鋭く切り込む『第26章 ソフトウェアにおける高音域』も彼にしか書けない。
とまああらためて私が言うまでもないんだけど、いちいちあげていったらキリがないくらいそれぞれが面白い。もとからボランティアでJoelの記事をたくさん翻訳していた青木さんなので訳も大変安定していて素晴しく、これでまた多くの人がこの魅力的なエッセイに接っすることが出来るというのは本当にめでたいです。