『ライブドアに物申す!!』

ライブドアに物申す!!―44人の意見

ライブドアに物申す!!―44人の意見

ライブドアが自分のポータルサイトでやってた特集記事を書籍化したもの。様々な分野の著名人やオピニオンリーダーにメールやFAXでアンケートのような形で意見を募集し、編集したものです。書籍版は44人の意見が掲載、ネット版と人選が同じではありません(ネット版と書籍版の両方に出てきているのは23人)。
もう堀江さんに対する一審判決が出たあとなので、賞味期限切れぎりぎりくらいかな、という感じなのですが、ほっとくとタイミングは悪くなる一方なのでこの機会に読みました。
本書は意見集ですが、その意見の依頼は「会社としてのライブドアについて」「ライブドア事件について」「堀江貴文という人物について」「その他ご自由に」というような設問形式で行われて、それに対する回答という形で集められています。この形式でライブドアの要請に従って意見を送ってくる人、というフィルタがあるためなのでしょうが、44人通して読んでも驚くほど冷静というか、事件のあの報道はなんだったんだというくらい、なんというか簡単に言うと悪意を感じません。会計や金融の専門家であっても、容疑事実(一審有罪確定しましたが)については断罪しつつも、会社や人物の存在については好意的とも言っていいトーンが通底してる感じです。
事件当時、ネット版で記事が追加される度にリアルタイムで読んでいてそのときもだいたい似たような感想を持ったのですが、こうして書籍として一気に読み通してみると一層その傾向が強く感じられます。
この後、控訴審も続きますし一審終了後の関係者の執筆した書籍なども出てきていますが、それらを読み始める前の振り返りにちょうどよかったと思う。実は「本が好き」でもらったやつなので以下のその情報を。
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