長谷川眞理子『ダーウィンの足跡を訪ねて』

今年はLeopardも出るしiPhoneにもMac OS Xが搭載されることになってるしDarwinが非常に重要な年になりそうですね、とういわけで。どうでもいい枕。

ダーウィンの足跡を訪ねて (集英社新書)

ダーウィンの足跡を訪ねて (集英社新書)

これはいい本だ。とても贅沢な気持ちになる。著者が実際にダーウィンの暮らした家をたずねたりガラパゴスに旅したりした写真もたくさんちりばめながら、落ち着いた口調で足跡をたどる。自分も行ってみたい! という気分になる。そして学問の魅力もたっぷりと詰め込まれていて、これはぜひ実際に読んで確かめてもらいたいんだけど、ダーウィンが生涯のほとんどを過ごしたダウン・ハウスに行ってそこにあった蔵書と触れ合う瞬間など涙ものである。どういう触れ方をするかは本当に読んでもらいたく。本が好きならこういったことをやったことあるでしょう、というやつです。
ダーウィンの人生そのものについては、これもまた考えさせられる。我々はダーウィン以後の時代に生きているので(特に日本では)彼なしの世界というのが考えられないんだけどもそうでない世界というものも十分にあり得ることだったわけで。ともかくオススメです。