新谷弘実『病気にならない生き方』

病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-

病気にならない生き方 -ミラクル・エンザイムが寿命を決める-

2005年に出た本で流行からはかなり遅れてますが、なぜか最近になって身のまわりでやたらに読んでる人がいたりすすめられたりするので目を通しておくことにしました。
よく売れた本なので(平積みされてるのをよく見たし)、本の内容とかはネット上にもあふれてるので細かくは触れないですが、内視鏡外科医のパイオニアである著者がこれまで本当にたくさんの人の胃や腸を見てきた結果、健康な人とそうでない人との違いは明確な「腸相」の差になって表われていることが経験的にわかっており、またその腸相が良好な人たちから聞き取った生活習慣をまとめると共通項があったとして、それを病気にならないための習慣として提示しているという本です。
版元がサンマーク出版なことからも想像できる通り、科学的な知見にのっとって説明しているわけではなく、経験的なものが中心です。ただこの著者の場合は参考にできる臨床例の数が半端ではないようなので、何万と人の腸を見てきた結果こう思うと言われるとやはりそれなりに説得力がある。牛乳が体に良くないというのは他の本でもよく言われているが、本書ではヨーグルトも同じように体には良くないものと断言していますが、それはヨーグルトを日常的に食べていて腸相がきれいな人は見たことがありません、と書かれているとほーーーと思う。
その他の点ではオーソドックスな健康本と似た感じです。肉を食べない(控える)、穀物は玄米または全粒粉でとる、近くでとれたものを食べる、などなど。まだ日本では批判が少ないトランスファットをちゃんと取り上げて、すぐに捨てなさいと言ってます。著者が同じアメリカ在住だからでしょうか、読後感は『ダイエットセラピー』なんかと似ています。