福井晴敏『終戦のローレライ』

あの高橋メソッド*1で知られる(違)、たかはしさんが熱くプッシュしていた(これも違)、『終戦のローレライ』を1週間くらいかかってようやく読みました。最後の巻なんかはTigerのインストールとインデックス作成待ち時間を有効に使ってしまった。
そして感想はというと、これが素晴しいいい。この著者ははじめてですが、書き込みが緻密というか饒舌というか、悪く言えばしゃべり過ぎというかそんな感じの第一印象。あらわれる人間をこれでもかこれでもかと表情付けして行きます。が、物語が動き出してからは、そんなことはあんまり意識せずに一気に行ってしまいました。
映画化を前提に、日本の戦争、潜水艦、女性が出てくる、という三題話的な課題を与えられて書き始めた、という小説誕生の経緯がよく語られていますが、それも納得のエンターテインメントです。ストーリとかは他で出てるだろうから省略。はずかしながら映画『ローレライ』はまだ未見なのですが、プロットの流れも大幅に変わっているようです。小説版は文庫で4分冊原稿用紙2,800枚に渡る膨大なものなのでそれも仕方がないわけですが、あっちも評価が高いので(なにより監督が監督だし)連休中に映画の方も行かなきゃ。逆に映画には行ったが原作は未読だという方はこの機会にぜひ。

終戦のローレライ(1) (講談社文庫)

終戦のローレライ(1) (講談社文庫)

終戦のローレライ(2) (講談社文庫)

終戦のローレライ(2) (講談社文庫)

終戦のローレライ(3) (講談社文庫)

終戦のローレライ(3) (講談社文庫)

終戦のローレライ(4) (講談社文庫)

終戦のローレライ(4) (講談社文庫)