マーク・E・エバハート著, 松浦俊輔訳『ものが壊れるわけ』

ものが壊れるわけ

ものが壊れるわけ

これ何気なく買いましたが、むちゃくちゃ面白いです。
著者はものの壊れ方を研究しているのですが、ものが「いつ」壊れるのか(工学的興味)よりも「なぜ」壊れるのか(理論科学的興味)を研究していて、量子化学がその道具です。が、その「なぜ」を説き明かすために用意される様々な挿話がどれもとても興味をかきたてられるように書かれていて、そうやって起きてきた疑問が読みすすむとするすると解けてゆく。とてもスリリングな作り。