本田健『ユダヤ人大富豪の教え』

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣 (だいわ文庫)

あきやんが読んでたのがはてブトルネードしてた(?)のを眺めつつそのうち読もうと思っていたのですが、ふとしたきっかけでそれが今日になりました。それ以前にお前『夢をかなえるゾウ』読んだときにもう自己啓発書みたいなの読むの最後にするとか書いてただろというツッコミを受けそうなんですが、気分的にはたしかにあれで最後といってもいいくらいなんですが、仲間と言葉を通じやすくするためにはやはりみんなが読んでよかったと言ってる本を読んでおくことは必要だなと。
副題の『幸せな金持ちになる17の秘訣』というのが内容をよくあらわしています。著者が若い頃にアメリカで出会った実在の大富豪ゲラー氏から受けた教えを一人称で書くことにより、時間を超えて読者も教えを受けているようにお金について、人生について学ぶことができます。
印象に残った箇所はたくさんあるが、やはり序盤の「君が提供したサービスの量と質=君が受け取る報酬額」という方程式。とてもシンプルだけどこれこをが法則というものですね。これが「社会の成り立ちを知る」という第一章でいきなり出てくる。読み始めてからここまでわずか30と数ページ。これを意識できただけで1冊分のモトを十分に取り返した気がします。
重要なのは「人になにを与えたか」であって「自分がなにをやったか」ではない、関係はあるにしても不十分なのです。このことについてはPaul Grahamも「ユーザが求めるものを作れ」という形で繰り返し繰り返し主張していることなのでした。例えば:

ある意味で、スタートアップを殺す誤りというのは1つしかない。ユーザが欲しがるものを何も作らないということだ。あなたがユーザの欲しがるものを何か作るなら、他に何をやろうがやるまいが、あなたはたぶんうまく行く。そしてあなたがユーザの欲しがるものを何も作らないなら、他にどんなことをやろうがやるまいが、あなたはうまく行かない のだ。

分野もシチュエーションも語り口も違うのに同じことが書かれているのが不思議。古今東西、実際に幸せになっている人がやっていることも人にすすめていることもすべて同じなのだ、というのがまざまざとわかる。ここまでで興味を持った人なら、読むと必ずいくつかは心に残るところがあるでしょう。お金の話だけではありません。自分の内面とコミュニケーションをとること、成功するためには自分が心から好きなことをやること、人は誰でもなんでも夢がかなうアラジンの魔法のランプを持っていてこすれば夢がかなうのにそれをやらないということ、様々に心を刺激されると思います。
私はとりあえず次のことを心に刻みます。

欲しいものが出てきたら、一週間待ちなさい。それでも欲しいものは、もう一週間待ちなさい。それでも欲しければ、そこで買ったらいい。

ううう。それはともかく自分のためよりも他人へのプレゼントに工夫しなさいと書いてあって、確かに人にあげるものを選んでいるとわくわくしてくるので、今年はエレガントなプレゼントの渡し方というのを課題にしようと思いました。
私が読んだのは文庫版ですが、ブックオフとか行けばハードカバーの元本も100円でいっぱい売ってるはず。お金は大切にしなくちゃね。:-p

ユダヤ人大富豪の教え

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