『hon・nin vol.00』

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松尾スズキ本人責任編集。本人をテーマにして各豪華著者陣が原稿を持ち寄るというコンセプトのムック。後書きによると「どんな人にでもひとつだけなら、語るべき物語があるでしょう」とのことらしい。これが最初で現在はvol.02まで、合計3冊出ている。
要するに私小説を集めたものになるのか、という感じで読んでみたのだが、なんかもー、いろいろ、ごった煮状態。ビートたけしオールナイトニッポンの文字起こしとかまであるし。読んだ中では安野モヨコが圧巻かも。病院で動けないままでいる自分より才能を持った親友を横目にずっと描き続ける、という、ううむ。あと他の人のやつはだいたい全部がなぜか挿絵がいい加減というか、シュールさをかもし出すような挿画になっていて全体の混沌感を一層助長する。卒業文集を読まされてるような気分で、かつ妙に気になってこの後の続きも読みたくなってしまうというような、あんまり健全でない魅力が充満してる感じ。
とりあえずvol.01, vol.02も手元にあるので順番に読んでみるか。