『MAX渡辺&大越友恵のガンプラ大好き!』がすごすぎる件について

ちょっと前に、最近ガンプラにはまりつつあると書いたのだけれど、その人生2度目のガンプラブームのために、もう少しまとまった情報が欲しくなってきた。Blogでもいいんだけどちょっと断片的だなーというのと探すの大変なのと。やっぱ模型誌を継続して買うしかないかな、と思ってたら、すごい本を見つけてしまったですよ。これ。

MAX渡辺&大越友恵のガンプラ大好き! (Hobby Japan mook)

MAX渡辺&大越友恵のガンプラ大好き! (Hobby Japan mook)

かっこいいガンプラを作ることに憧れてホビージャパン誌を4年間買い続けながらも完成させたことがなかったという女の子が、MAX渡辺氏の懇切丁寧な教えを受けながらいろいろな技術を修得してゆく、というもの。HJ誌の2年以上に渡る連載をまとめたムックなのだが、どうやら連載時から『女子プラ』と呼ばれて超有名で、連載終了から5年以上経ったいまや伝説的存在になっている、ものらしい。HJ誌は十数年前に買うの止めてたので、ぜんぜん知らんかった。
で、内容がとにかくすごいのですよ。どういうふうにすごいかというと、本当にゼロからスタートしているんですよ。なにせキットを手にして組み始めたところでもうページ数が1/4くらい来てる。何もないところから少しずつ道具を買い揃えていって(机まで!)、最初はキットの素組み(いわゆるパチ組み)、それにスミ入れ、マーカーでのピンポイント塗装から始まって、少しずつステップアップしながらついにエアブラシ&コンプレッサー購入、自作の塗装ブースまで登場し、2年経ったという連載終盤ではMAX塗りも習得してしまう。ここまでステップ・バイ・ステップなのもめずらしいし、最初の頃はいろいろ失敗しまくりで、にも関わらず果敢にチャレンジして行く気迫がすごい。実際、技術的にはわずか2年ですごい向上ぶり。びっくりします。
私も昔は一応作ってたので全く知らんというわけじゃないのですが、これだけ丁寧に書いてあると基礎知識の確認にとても役に立ちます。これからガンプラをやる人は1冊目の本として間違いなくオススメ。ヤスリの持ち方とか使ったシンナーの捨て方とか、塗って余った塗料をどうするかとか、そういうコマゴマしたことがちゃんと書いてある。私にとっても知ってることだけじゃなくて、新しく知ったことがある。例えば、溶きパテを作るためにはシンナーじゃなくて接着剤を溶剤にした方が食いつきが良いとか。アルテコなんてのも昔はなかったな。てゆーかMAX塗りはやったことない*1のでこのへんは全部今後のためにしっかり勉強させて頂く。
もうひとつ、この本の特徴は100円ショップの道具を活用したり、マニキュアを塗料に使ってみたり、といった『女子プラ』ならではの発想が出ているところ。マニキュアは目から鱗であった。そっかー、種類もめっちゃ豊富だもんなあ。大抵のものはラッカー系の溶剤でうすめればエアブラシ塗装できるそうです。初期の頃はサンドペーパーとか塗料とか消耗品という言葉を聞くたびにため息をついたりしているのが自分にもものすごく身におぼえがあってうなずく。プラモ作りのサステナビリティに経済性は重要な概念だよなあ。

てな感じでともかく興奮とともに目を通していたのであった。いやしかし大越友恵女史、もともと素質あったんだと思うけどこの気迫と集中力すごいね。MAXさんに教えてもらってるにしても、たった2年でここまで行くとは。惜しみない称賛を送る。写真も大量に出てるんだけど、もともとキレイな顔してるし季節が二巡りもする長期連載だけあってファッションも髪型もいろいろ変わりながら出てきて、てゆーか、惚れるっちゅーの。半径30m以内にいたら2秒で駆け寄ってコクるね。ヤバいものを見つけてしまった感じ。失敗時のヘタレ系表情なんか「狙っとるんかっ」て感じで(いや、狙ってるんだと思うけど..編集部が)、HJ誌で伝説になるのも無理はない。まあ現役モデラの方からしてみればいまさら騒ぐなよという感じなのかも知れないけど、本当にいなかった間にいろんなことが起こってるんだということを実感する。あー、はやくリハビリしなくては。

*1:手法としてのグラデーション塗装は知ってたが、MAX塗りという名前はまだなかったような気がする(といっても知ってはいたのでどこかでは目にしてたはずなんだけど)。それに前にも書いたように当時の私はエア缶で吹いてたのでエアの消費が激しいMAX塗りは最初から選択肢にあがってこない状態だった。