村井哲之『コピー用紙の裏は使うな! コスト削減の真実』

コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実 (朝日新書 37)

コピー用紙の裏は使うな!―コスト削減の真実 (朝日新書 37)

立ち読みしてたらそのまま読み終わってしまいそうだったのであわてて買いました。企業のコスト・ダウンは様々な動機で行なわれるけど、どんな事情があるにせよ、コスト削減や(本来の意味での)リストラクチュアリングを現場が暗くなる後向きの行動とはとらえず、その企業の未来を想像しながら主体的に前向きに行っていくものだと考えましょう、というメッセージの本。
実践内容としては、電気料金の削減についてかなり具体的に書かれていますがそれだけではなく様々なパターンやアンチ・パターンが取り上げられてます。コピー用紙の裏紙を使うのは逆にコストが増えるというのもその一例。削減されたコストは売上げではなく利益に上乗せされるので、増益した分の一部を還元することにするといろんな人を巻き込みやすいとも。
読んでみて思ったのは、企業のコスト削減もプロファイリング重要で、最初にきっちり調べあげてかつボトルネックを改善しなければならない、という点はプログラムと同じ。その際に憶測で判断せずにちゃんと計測することが必要、憶測の結果はしばしば外れているのも同じ。いつもやっているようにやればよいのだ、と気付けただけでもかなりありがたい。