武田邦彦『環境問題はなぜウソがまかり通るのか』

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)

環境問題はなぜウソがまかり通るのか (Yosensha Paperbacks)

強くお薦めする。というかこの著者の他の本も含めて1冊も読んだことない人は必ず読んでいただきたく。
ペットボトルのリサイクルは資源の浪費である。回収も含め再利用にも石油エネルギーが必要であり、その量は新しく石油からペットボトルを作る際の3.5倍になる。現実に費用がかかるということなので、ほとんどの自治体では分別回収されたペットボトルを結局焼却することになる。このような状況であるにも関らずリサイクルという言葉だけが免罪符のように定着したため、ペットボトルゴミの量は著しく増えている。
なぜそんなことが起こるのかというと、行政側が科学的根拠の乏しいものであっても補助金などで利益誘導し、上述のような免罪符を売り歩くからである、という。膨大な税金を投入している政策なので科学的、理論的な根拠に基いて判断して欲しいのだが、現実としてそうなっていない。要するにリサイクルは政治問題になっているのだ。そのために、家電リサイクル法などの問題の多い法律が制定されてしまう。
全体として本書ではその「お金が動くから」そうなっているという部分の批判の仕方が鼻につく感じなので、同じ著者の他の本『リサイクル幻想』などを先に読む方が主張はわかりやすいかも知れない。理論の基本線はほとんど変わっていない。それによって引き起こされている結果(資源の浪費)はその頃より数段ひどくなっているが。
他にもいろいろ言いたいことはあるがあとで書く。