黒川信重『オイラー、リーマン、ラマヌジャン 時空を超えた数学者の接点』

ちょっと疲れてたのでこんなときのために買ってあった黒川先生の本でも読むかね、という感じで。
タイトルの3人に焦点をあてた本で、彼らが研究したゼータというものについて書いています。語り口が魅力的で、とても癒されます。が、しかしラマヌジャンの章で突然難しくなってついていけなくなってしまった。昔ちょっと勉強したこともあるはずなんですけどねー。ブランクが..*1
そういえば去年サイモン・シンさんの『フェルマーの最終定理』が文庫化されてblogosphereでもかなり読まれていたようですが、たしかにあれはいい本ですよねえ。訳も素晴らしかったですし。
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

で、あの本を読んで数学で感動することをおぼえてしまった人(で一般の方)は、本書を手にとってみてはいかがでしょうか。100ページちょっとのとても薄い本ですが、きれいなものがいっぱいつまっています。
そして本書を味わってゼータの姿にじーんときてしまった方はこのあとMarcus Du Sautoyさんの『素数の音楽』をお読みになられるのがよいでしょう。ゼータやリーマン予想を天上の音楽のようにたとえて解説したとても美しい本です。
素数の音楽 (新潮クレスト・ブックス)

素数の音楽 (新潮クレスト・ブックス)

*1:荻野は大学院の勉強でまさに本書の附録にあるゼータとガンマの関係とかが出てくるお話をやってました