AppleによるNeXT買収から10年

今日、2006年12月20日(現地時間)で、あの電撃的な買収発表から10年が経ちました。下のURL(archive.org)では当時のリリースノートを読むことができます。
http://web.archive.org/web/19970412201122/http://www.next.com/Merger/MergerRelease.html
探してみたらその直後のNeXT Softwareのサイトトップページのスクリーンショットがあったのでこれも貼っときます。

この2つのロゴの間にacquireじゃなくてmergeと書いてあるのが当時も話題になったんだけど、これは実際とてもよく実態をあらわしていて、その後はNeXTがAppleの屋台骨になって現在の隆盛を支えているのはご存知の通り。ただし当時からいずれそうなることを確信していたのはNeXTユーザくらいだったでしょう。NeXTのOSであったNEXTSTEP/OpenStepはMac OS Xとして結実し、また当時のNeXTの主力製品だったWebObjectsiTunes Music Storeのプラットホームになって絶好調の一翼を担っています。
10年経って、いまやNeXTよりもNeXTらしいといえる現在のAppleMacの姿にはとても満足しているし、海外のイベントに行くとまわりがMacだらけになってるという事実はとてもうれしい。もちろんこれからもいま以上にもっともっと魅力的な製品を生み出し続けて欲しいと思います。
Mac World Expo SFも近いのでいろいろなうわさが飛び交っているけど、生まれかわってから10年目のAppleからなにが出てくるのかが、いまからたのしみでもあります。


ちなみにこの買収やそのきっかけ、影響などを詳しく知りたい人はAlan Deutschman『スティーブ・ジョブズの再臨(原題: The Second Coming of Steve Jobs)』を読みましょう。この本はSteve Jobs本人に直接取材していて、買収前後から現在のApple快進撃へ繋がるiMacの大ヒットくらいまでカバーしています。次点は『アップル・コンフィデンシャル 2.5J ()』かな。『iCon (邦題: スティーブ・ジョブズ-偶像復活)』は読んではいけません