『はじめてのPHP言語プログラミング入門』

はじめてのPHP 言語プログラミング入門

諸事情でPHPやらなきゃいけなくなたーので、たかはしさんのオススメで買いました。
タイトルがいきなりミスリーディングで、サルでもわかるPHPみたいなノリの本ではありません。「はじめての」は「PHP」ではなく「言語」にかかるようです。PHPの入門書ってどうしても、ショッピングカートの作り方が最後にきて終わり、とかそういうのになりがちなんですが、そういったPHPの便利機能を紹介するんじゃなくてプログラミング言語としてのPHPに的を絞って解説することを試みていて、そういう本はPHP界には存在しなかったが故に「はじめての」入門書だと主張してます。
そういう本なので、他のPHP本とくらべると我々のような他のプログラム言語の本をある程度読みなれている人にはおそらく非常に読みやすいです。また、言語の入門に的を絞っているとは言っても、いわゆる便利機能も重要なところはちゃんと解説されているし、webアプリではややっこしい安全性についての具体的な言及(このオプションのデフォルト値は危険だ、とか)もいろいろ書いてあっていい感じ。サンプルも豊富です。
てな感じでかなりの良書だと思いますが、それゆえに細かいところで弱冠気になったりもします。一例を挙げると、本書では、「PHPにはリファレンスカウント機能があるので値渡しでも高速である」という表現が繰り返し出てくるんだけど、これってリファレンスカウントは無関係(独立)で、コピーオンライトのことかな、とか。
あと、本文中に演習問題が少し付いてるんだけど、これがその問題の手前までの本文だけを読んでいれば答えられる、というつくりをしていないようで、後の方まで読んでから戻ってきて解かないといけないことがよくある。最初これがわからなくて少し悩みました。これから読む人は1回目は演習は素通りして、2回目以降読むときにtryするとよいでしょう。
まあいろいろ書いたけど他の言語はある程度知っててPHPを一夜漬けしなきゃいけないとかいうときにはやはり良い本だと思います。というかこのカテゴリでは他の本の選択肢がないようです。